トップページ > ニュース > 税務 > 所得税法(改正)

所得税法(改正)

<法律第13558号 2015年12月15日>


1.改正理由

 宗教人の所得に課税するため、その他所得の項目として宗教人所得を新設し、射幸産業の払戻金及び当籤金の課税の最低限を調整して課税を強化し、課税の公平性を強化するため、中小企業の大株主に適用される株式に対する譲渡所得税率を調整し、派遣外国法人に所属する国内の派遣勤労者を使用する使用内国法人に対して派遣勤労者に対する源泉徴収義務を付与し、税源の透明性を強化するため、金融投資業者に対して場外株式市場の株式取引内容の提出を義務化する一方、その他に現行制度の運営上現れた一部の不備点を改善・補完しようとするものである。

2.主要内容

イ.宗教人の所得に対する課税制度を導入する(第12条第5号チ目、第21条第1項第26号、第145条の3及び第155条の6新設、第21条第3項及び第170条、附則第1条及び第2条)

1) 宗教団体に所属する宗教関連従事者が宗教礼式又は宗教儀式を執行し、又は管掌する等の活動と関連して受ける所得をその他所得のうち宗教人所得に区分して法律に明示し、宗教人所得のうち、学資金、食事又は食事代及び交通費等の実費弁償的な性格の所得を非課税所得と規定する。

2) 宗教関連従事者に対して宗教人所得を支払う宗教団体については、他の源泉徴収義務者とは異なり、源泉徴収の有無を選択事項と規定する等、宗教人の所得と関連する課税体系を設けて宗教人所得に対する申告・納付手続等を新設する。

3) 宗教人所得に対して勤労所得として源泉徴収し、又は課税標準の確定申告をした場合には、当該所得を勤労所得とみなすこととする。

4) 税務公務員が質問・調査するときには、宗教人所得については、宗教団体の帳簿・書類又はその他の物件のうちから宗教人所得と関連する部分に限って調査し、又はその提出を命ずることができることとする。

5) 宗教人所得に対する課税制度に関連する規定は、2018年1月1日以後に発生する所得分から適用する。


ロ.業務用乗用車の売却価額を総収入金額に算入する(第25条第3項新設)

  複式簿記義務者が業務用乗用車を売却する場合、その売却価額を、売却日の属する課税期間の事業所得金額を計算するときに総収入金額に算入することとする。


ハ.業務用乗用車の維持費用に対する必要経費の算入基準を設ける(第33条の2新設)

  複式簿記義務者が業務用乗用車の取得・維持・管理のために各課税期間に支出した費用のうち業務用に使用した金額を当該課税期間の必要経費に算入することとし、年間800万ウォンの範囲で減価償却費を必要経費に算入することとする。


ニ.基本控除対象者の所得金額の基準を緩和する(第50条第1項)

  基本控除対象となる対象者の所得要件を緩和するため、居住者の配偶者又は扶養家族が勤労所得のみを有する場合であって総給与額が500万ウォン以下に該当するときには、総合所得金額に対する基本控除対象となる配偶者又は扶養家族に含める。


ホ.高額寄付金の基準金額を引き下げて税額控除率を上向き調整する(第59条の4第4項)

  高額寄付金の基準金額を現行の3千万ウォンから2千万ウォンに引き下げ、高額寄付金の税額控除率を現行の25%から30%に引き上げる。


ヘ.外部税務調整制度の法的根拠を設ける(第70条第6項新設)

  所得金額を計算するための税務調整を正確に行うため、必要と認められる事業者に対する外部税務調整の根拠を設け、税務士登録簿に登録した税務士、税務士登録簿又は税務代理業務登録簿に登録した公認会計士、税務士登録簿に登録した弁護士であって調整班に所属する者が調整計算書を作成することとする。


ト.勝馬投票券等の払戻金及びスロットマシン等の当籤金品に対する課税の最低限を調整する(第84条第1号及び第2号)

  射幸産業に対する課税を強化するため、その他所得に該当する勝馬投票券等の払戻金又はスロットマシン等の当籤金品に対する課税の最低限を調整し、勝馬投票券等の払戻金であって払戻金額が10万ウォン以下であり、又は単位投票金額当たりの払戻金が単位投票金額の100倍以下かつ的中した個別投票当たりの払戻金が200万ウォン以下である場合にのみ課税しないこととし、スロットマシン等の当籤金品であって件別に200万ウォン以下である場合にのみ課税しないことと規定する。


チ.非事業用土地を譲渡するときに長期保有特別控除を許容する(第95条第2項)

  物価上昇等に伴う納税者の税負担を軽減するため、居住者が非事業用土地を譲渡する場合にも、譲渡所得に対する課税をするときに長期保有特別控除を受けることができることとする。


リ.一世帯一住宅である高価住宅に対する譲渡所得の必要経費の計算の特例の適用排除を明確化する(第97条の2第2項第2号)

  配偶者又は直系尊卑属から贈与されて5年以内に譲渡する土地・建物等の譲渡差益を計算するときに当該資産の取得価額を贈与者の取得当時の価額とする譲渡所得の必要経費の計算の特例に対する規定が、一世帯一住宅の高価住宅を譲渡する場合には適用されないことを明確にする。


ヌ.併せて譲渡された土地・建物等の資産別価額の按分基準を緩和する(第100条第3項新設)

  納税者が土地・建物等を併せて譲渡する場合の譲渡所得を計算するため、資産別に区分して記帳した価額が資産別の基準時価等による按分価額と100分の30以上の差が生じる場合には、基準時価等を考慮して取得価額又は譲渡価額を按分することとする。


ル.中小企業の株式譲渡税率を調整する(第104条第1項第11号ロ目)

  中小企業の株式の譲渡所得については、大株主か否かと関係なく譲渡所得税の税率が適用されているが、中小企業の大株主の場合には、中小企業とは別個に株式譲渡所得の課税においても優待する必要性は低い点を考慮して、一部の中小企業の大株主に適用される株式譲渡税率を10%から20%に調整する。


ヲ.譲渡所得税の物納制度を廃止する(第112条の2削除)

  公共事業用として公共事業の施行者に土地若しくは建物を譲渡し、又はその他の法律によって土地若しくは建物が収用されるに伴って発生する所得に対する譲渡所得税をその土地又は建物の代金として交付された債券で納付することができることと規定された物納制度を廃止する。


ワ.派生商品の譲渡差益に対する譲渡所得税率を大統領令で100分の75の範囲で引き下げることができることとする(法律第12852条所得税法一部改正法律第104条第1項)


カ.国外資産の譲渡所得税を計算するときに外貨借入金の換算益を除外する(法律第12852号所得税法一部改正法律第118条の2)

  国外で外貨を借入れて取得した国外資産を譲渡して発生した譲渡所得税を計算するときに、当該資産の取得時点と譲渡時点との間の為替レートの差によって発生した為替差益は、譲渡所得の範囲から除外する。


ヨ.非居住者が譲渡する不動産過多保有法人の株式に対する課税のバランスを高める(第119条)

  非居住者が譲渡する株式が不動産過多保有法人の株式に該当するか否かを判定するときには、当該法人が保有する不動産のみならず、当該法人が保有している他の法人の不動産現況まで考慮して判断することとすることにより、居住者が不動産過多保有法人の株式を譲渡するときとの課税のバランスをとることとする。


タ.派遣外国法人に所属する勤労者に対する税源の透明性を高める(第156条の7新設)

1) 内国法人と締結した勤労者派遣契約によって勤労者を派遣する国外にある外国法人に所属する勤労者は、個人別に又は納税組合を通じて勤労所得税を申告・納付しているが、一部の高所得の派遣勤労者の場合には、給与を過少申告する等の租税回避の問題が発生する。

2) 一定の資産規模以上の使用内国法人から給与を受ける派遣勤労者に対し、使用内国法人が派遣外国法人に勤労の対価を支払う時にその支払う金額の100分の17に該当する金額を源泉徴収することとし、当該課税期間の翌年度2月分の勤労所得を支払う時に派遣外国法人が年末精算をすることと規定することにより、租税回避等の問題を予め遮断する。


レ.場外取引をするときの株式取引内訳の提出を義務化する(法律第12852号所得税法一部改正法律第174条の2第2号新設)

  譲渡所得税の申告内容の適正性を検証するため、非上場株式の場外売買取引の方法によって株式売買を仲介する金融投資業者に対し、株式取引明細書を取引が発生した日の属する分期の終了日の翌月末日までに管轄税務署長に提出する義務を付与する。


3.施行等

第1条(施行日) この法は、2016年1月1日から施行する。但し、第84条及び第156条の7の改正規定は2016年7月1日から施行し、第12条、第14条、第21条、第73条、第80条、第145条の3、第155条の6、第164条及び第170条の改正規定は2018年1月1日から施行する。

第2条(一般的適用例)①この法は、この法の施行以後に発生する所得分から適用する。
②この法のうち譲渡所得税に関する改正規定は、この法の施行以後に譲渡する資産から発生する所得分から適用する。

第3条(業務用乗用車の維持費用の必要経費の不算入等に関する適用例):省略

第4条(基本控除に関する適用例):省略

第5条(寄付金税額控除に関する適用例):省略

第6条(調整計算書の提出に関する適用例):省略

第7条(その他所得の課税最低限の調整に関する適用例):省略

第8条(国外資産の譲渡に関する適用例):省略

第9条(外国法人に所属する派遣勤労者の所得に対する源泉徴収の特例に関する適用例):省略

第10条(株式の取引内訳の提出に関する適用例):省略

第11条(その他所得の課税最低限の調整に関する経過措置):省略

第12条(中小企業の株式譲渡税率の調整に伴う経過措置):省略

第13条(物納制度の廃止に伴う経過措置):省略

戻る
株式会社 韓国法令出版社