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民法(改正)

<法律第11300号 2012年2月10日>

 

 

1.改正理由

 

現在、未成年者の養子縁組と縁組解消は、市・邑・面の長に対する申告のみをもって可能なため、児童虐待の習癖のある者等も手軽に養子縁組をすることができ、その結果、未成年者の福利に悪影響を及ぼす事例が頻発しているため、これを防止するために、未成年者を養子縁組するときには家庭法院の許可を受けることとし、未成年者に対する縁組解消は、裁判をもってのみすることができることとし、父母の所在を知ることができない等の場合には、父母の同意がなくても養子縁組が可能となる等、養子縁組制度を改善し、特別養子縁組が可能な年齢を現行の15歳未満から未成年者へ現実に合うよう緩和する一方、重婚に対する取消請求権者に直系卑属を追加する等、現行制度の運営上現れた不備点を改善・補完しようとするものである。

 

2.主要内容

 

イ.    未成年者の養子縁組に対する家庭法院の許可制の導入等(案第867条新設及び第898条)

1) 養父母が保険金を受領する目的で養子縁組した乳児を殺害し、又は養子縁組した児童を性的に虐待する等の犯罪が続発する等、不適格者による養子縁組が深刻な社会問題となっている。

2) 未成年者と養子縁組をするときには、家庭法院の許可を得ることとし、家庭法院が養子縁組を許可するときには、養父母となる者の養育能力、養子縁組の動機等を審査して許可の可否を決定することとする一方、未成年者は、裁判をもってのみ縁組解消をすることができるよう養子縁組手続を改善する。

3) 養子縁組及び縁組解消に国家機関が後見的に介入することができることとなることにより、養子となる未成年者及び養子である未成年者の福利が危うくなることを防止する助けとなるものと期待される。

 

ロ.   父母の同意等なしに養子になることができる方案を設ける(案第870条、第871条及び第908条の22項新設)

1) 現在は、父母の同意を受けなければ養子になることができないが、父母の所在を知ることができない場合には同意を受けることができない問題があり、最近では、父母が養子縁組の同意を条件として金銭的対価を要求する事例もあった。

2) 父母の所在を知ることができない等の事由によって父母の同意を受けることができない場合には、その同意がなくても家庭法院が養子縁組を許可することができることとし、父母が3年以上子女に対する扶養義務を履行しなかった場合等には、父母が同意を拒否しても、家庭法院が養子縁組を許可することができるよう制度を改善する。

 

ハ.   特別養子縁組が可能な年齢を緩和する(案第908条の21項第2号)

1) 現在、特別養子となる者は15歳未満でなければならないが、長い共同生活を通じて継父母と継子女のあいだに事実上の実子関係が形成された再婚家庭の場合、年齢の制限によって特別養子縁組をできない事例がある。

2) 特別養子縁組の年齢制限を緩和し、特別養子となる者が未成年者であれば特別養子縁組をすることができることとする。

3) 再婚家庭の現実に合うよう特別養子縁組の要件を改善することによって再婚家庭の和合を促進し、子女の福利を増進させる助けとなるものと期待される。

 

3.施行等

 

第1条(施行日)この法は、201371日から施行する。但し、第818条、第828条、第843条及び第925条の改正規定は、公布した日から施行する。

 

第2条(この法の効力の不遡及)この法は、従前の規定によって生じた効力に影響を及ぼさない。

 

第3条(従前の規定による養子縁組及び縁組解消に関する経過措置):省略

 

第4条(裁判上の縁組解消の原因に関する経過措置):省略

 

第5条(特別養子縁組の要件に関する経過措置):省略

 

 

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